雨水の化学成分

雨水は大部分が水であるが、微量の有機物、無機物、特に重金属類を含んでいる。これらは雲が発生する際、あるいは雨となって地上に落ちてくる際に、周囲の空気や土壌から集めてくる。雨自体に臭いはないが、オゾン、湿度が上昇することによって粘土から出されるペトリコールや、土壌中の細菌が出すものでジオスミンが雨が降るときの臭いの元だと言われている。 通常でも雨水は大気中の二酸化炭素を吸収するため、pH(水素イオン指数)は5.6とやや酸性を示す。雨が亜硫酸ガスなどを大気中から取り込み、強い酸性を示すものもある。日本では目安として、 pHが5.6以下のものを酸性雨と呼ぶ。

酸性雨

酸性雨(さんせいう)とは、環境問題の一つとして問題視される現象で、大気汚染により降る酸性(厳密にはph5.6以下)の雨のことを指す。酸性の雪は酸性雪(さんせいせつ)、酸性の霧は酸性霧(さんせいむ)と呼ばれる。 酸性雨の原因は化石燃料の燃焼や火山活動などにより発生する硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)、塩化水素(HCl)などである。これらが大気中の水や酸素と反応することによって硫酸や硝酸、塩酸などの強酸が生じ、雨を通常よりも強い酸性にする。 また、アンモニアは大気中の水と反応し塩基性となるため、酸性の雨といった定義からは外れるが、降雨により土壌に運ばれた後に硝酸塩へと変化することで広義の意味で酸性雨の一要因とされる。大気中に放出されるアンモニアについては、人間の活動や家畜糞尿に起因するものが問題視されている。ただし、酸性雨の問題は、産業革命以降急激に進んでいることから、人間の活動による大気汚染との因果関係は強いと考えられる。 なお、日本における原因物質の発生源としては、産業活動に伴うものだけでなく火山活動(三宅島、桜島)等も考えられている。また、東アジアから、偏西風に乗ってかなり広域に拡散・移動してくるものもあり、特に日本海側では観測される。 国立環境研究所の調査では日本で観測されるSOxのうち49%が中国起源のものとされ、続いて日本21%、火山13%、朝鮮12%とされている。

雨の観測

降雨状況、あるいは降雨強度を知ることは、気象予報や災害対策に重要である。そこで、レーダーを使い、レーダからの反射状況を見て、降雨状況を観測することが行なわれている。気象観測用のレーダーは特に気象レーダーと呼ばれることが多い。 レーダを使う場合、広い地域の降雨状況を観測することができる。個々の雨粒は、その直径の6乗に比例して電波を反射する。このことを利用して、降雨状況を調べている。強い雨には大きな雨粒が多いので、反射が強いと言うことは、大きな雨粒が多い、と言うことができる。但し、反射強度と降雨強度は比例するわけではなく、レーダの観測状況から正確に降雨強度を求められないという問題がある。 一方雲の粒は雨粒に比べるとかなり小さい。そのため、直径の6乗に比例する反射強度にはほとんど影響しない。雲の状況を見るときには、雨の状況を見るときよりも波長の短い電波を用いる必要がある。 さらに、雨粒以外のものによって、雨と誤解される状況が存在する。たとえば、鳥、昆虫などの小動物や空気の乱れなどがあげられる。このような、雨でない観測結果を「エンジェルエコー」と呼ぶ。

「雨」と文化・生活

雨の概念や雨に対する考え方は、その土地の気候によって様々なものがある。イギリス、ドイツ、フランスなど西洋の温暖な地域(西岸海洋性気候の地域)では「雨」を悲しいイメージで捉える傾向が強く、いくつかの童謡にもそれが表現されている。 一方、雨が少ないアフリカや中東、中央アジアの乾燥地帯などでは、雨が楽しいイメージ、喜ばしいものとして捉えられることが多く、雨が歓迎される。 雨が多く、水田や山林など生活に雨が大きく関係している日本では、古くから雨が少ない時には雨乞いなどの儀式が行われて雨が降ることを祈った。しかし、大雨は洪水をもたらし田畑を壊す事から、降った雨を上手に扱う治水の技術も重要視された。また、西洋と同じく雨に対する悲しいイメージもある。同時に、季節を感じさせるものとして四季それぞれの雨に対する感性が大きく異なり、古来より雨は多くの文学や芸術のモチーフに叙情的に描かれてきた。行友李風作の戯曲の中で月形半平太が、三条の宿を出る際に言った「春雨じゃ、濡れて参ろう」のせりふは春の雨に対する日本人の感性をあらわすものとしてよく知られる。 雨により、人間の活動が制限されることもある。野外で予定されていた行事が、雨天で中止になったり変更される例はよく見られる。ただし、「少雨決行」のように弱い雨の場合には雨天に関わらず行事が行われる場合がある。

特異な雨

水だけが降ってくる、あるいは透明な色をしている通常の雨とは違い、さまざまなものが雨と一緒に降ったり、色がついた雨が降ることがある。 突風を伴った嵐の場合は、土壌の成分を含んで茶色がかった雨が降ることがある。また、黄砂などの大気中の浮遊粒子(エアロゾルなど)を含んだ黄色がかった雨、赤みがかかった雨、砂や泥を含んだ雨が降ることがある。これらは珍しい現象ではあるが、時々起こるものである。 しかし、ほとんど報告されないような珍しい雨もある。例えば、魚やカエルが一緒に降るような雨が、世界各地で報告されている。特に動物の雨は「レイニング・アニマルス」とも呼ばれる。以下にいくつかの例を挙げる。 1861年2月、シンガポール - 市内各地で魚の雨が降った。 1890年、イタリア カラブリア州 メシナディ - 強風によって引き裂かれた鳥のものと見られる、真っ赤な血の雨が降った。ただし、裏づけとなるような強風や鳥の死がいはなかった。 1901年7月、アメリカ ミネソタ州 ミネアポリス - 嵐が最もひどくなった時にカエルやヒキガエルの雨が降った。カエルはパタパタと音を立てて落下し、町のおよそ4ブロックに渡ってカエルで埋め尽くされ、最大8cmの厚さまで積もった。 1956年、アメリカ アラバマ州 チラチー - 晴天の中暗雲が現れ、ナマズ、バス、ブリームといった魚を降らせ、その後白い雲になった。 1981年5月、ギリシャ ペロポネソス半島 ナフリオン - 60〜80gのカエルが町に降った。北アフリカに生息する種であり、強風で運ばれたものと見られている。 1982年〜1986年、アメリカ コロラド州 エヴァンス - トウモロコシの粒が数回にわたって降った。 1989年、オーストラリア イプスウィッチ - 小雨の中、サーディンという魚約800匹が降り、民家の芝生が覆われた。 2001年7月、インド ケララ州 - 赤みがかかった雨が降った。詳しい調査によれば雨には菌類の胞子が含まれていたが、出所は不明だった。(ウィキペディア英語版の参考記事:Red rain in Kerala) また、核爆発に伴う雨の例もある。1945年8月15日には、広島市で原子爆弾投下の後、高レベルの放射能を持つ放射性降下物を含む黒い雨が降った。この雨は触れただけで放射線障害の原因となり、二次被曝を引き起こした。核爆発では、大量の熱が放出されるため強い上昇気流が起こって雨粒が成長するとともに、雨に大量の放射性物質(粉塵)が混じり、雨自体も強い放射能を有することになる。これは長崎市の原爆投下後や、他の核実験の後においても確認されている。

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