季節による表現

春雨 - 春に降る、あまり強くなくしとしとと降る雨。桜の花が咲くころは、花を散らせるので「花散らしの雨」とも呼ばれる。 菜種梅雨 - 3月から4月ごろにみられる、しとしとと降り続く雨。菜の花が咲くころの雨。 五月雨 - かつては梅雨の事を指した。現在は5月に降るまとまった雨を指すこともある。 走り梅雨 - 梅雨入り前の、雨続きの天候。 梅雨 - 地域差があるが5月〜7月にかけて、しとしとと長く降り続く雨。 暴れ梅雨 - 梅雨の終盤に降る、まとまった激しい雨。「荒梅雨」とも言う。 送り梅雨 - 梅雨の終わりに降る、雷を伴うような雨。 帰り梅雨 - 梅雨明けの後に再びやってくる長雨。「戻り梅雨」ともいう。 緑雨 - 新緑のころに降る雨。 夕立(白雨) - 夏によく見られる突然の雷雨。 秋雨 - 秋に降る、しとしとと降る雨。秋霖。 秋時雨 - 秋の終わりに降る時雨。 秋入梅 - 秋雨。秋雨の入り。 液雨 - 冬の初めの時雨。立冬から小雪のころの時雨。 山茶花梅雨 - 11月から12月ごろにみられる、しとしとと降り続く雨。山茶花が咲くころの雨。 氷雨 - 冬に降る冷たい雨。雹や霰のことを指すこともある。 淫雨 - 梅雨のようにしとしとと長く降り続き、なかなか止まない雨。 比較的新しい雨に関する言葉も生まれている。明確な定義はないものの、微妙に異なった意味で使用されている。 集中豪雨 - 限られた場所に集中的に降る激しい雨(一般的な認識)。警報基準を超えるような局地的な大雨(気象庁の定義)。局地的豪雨。局地豪雨。 ゲリラ雨・ゲリラ豪雨 - 限られた場所に短い時間集中的に降る、突然の激しい雨。 短時間強雨 - 短い時間に集中的に降る強い雨。 ゲリラ雷雨 - 雷を伴ったゲリラ雨・ゲリラ雷雨。

氷雨

氷雨(ひさめ)とは、空から降ってくる氷の粒のこと。あるいは、冬季に降る冷たい雨のこと。気象学で定義された用語ではない。 気象学では、氷の粒の直径が5mm以上のものを雹(ひょう)、5mm未満のものを霰(あられ)と呼ぶ。 なお、氷雨は夏と冬の季語でもある。

夕立

夕立(ゆうだち)は、夏の午後から夕方にかけてよくあらわれる天気。「夕立ち」とも表記する。夏の風物詩の一つ。 夕立という現象は、気象学的には驟雨、にわか雨、雷雨、集中豪雨といった現象にあたり、「夕立」という独立した現象があるわけではない。ただ、通常の驟雨などに比べて発生する時間帯などが特徴的で、一般的によく知られているため、日本では「夕立」という用語を気象学でも(特に天気予報で)用いる。 現象としては、急に発達した積乱雲によりにわか雨を降らせ、雷、突風、雹(ひょう)などを伴うことがあるものである。 時間帯では、正午を過ぎたころから日没後数時間までに発生するものを指す。これに対して、早朝に発生するにわか雨を「朝立」と呼ぶこともあるが、夏特有の現象というわけではなく、単純に早朝に発生するにわか雨の事を指しているだけで、あまり使用されない言葉である。 時期では、梅雨明けごろから秋雨が始まるころまでで、夏の晴れが多い時期に発生するものを指す。 前線、特に寒冷前線通過に際しても、突発的な強雨、強風、雷などの夕立に似た現象が起きるが、この場合は季節や時間を選ばず広範囲に起こるので、夕立とは区別される。また、低気圧の周辺で発生するもの、台風の周辺で発生するものも夕立とは呼ばない。 高温でも比較的空気が乾いた「カンカン照り」の日には起きにくい。湿度が高く蒸し暑い「油照り」の日の午後によく発生する。 短時間で雲が出てきて大粒の雨が降るのが特徴。青空に突然積雲が現れ、それが雄大積雲、積乱雲へと成長し雲のてっぺんの高さが高度5,000〜10,000m程度に達するまでにかかる時間は、普通は1〜2時間程度、短くて数十分のときもある。雨が降り出すのは、雲の成長がピークを迎えたころからで、冷たい強風とともに雨が降り出す。冷たい強風を伴うのは、雨が下降気流と一緒に落下してくるためで、下降気流は雨を押し下げ、雨も自身の重力によって周囲の空気を押し下げることで、下降気流は上空で次第に強まりながら地上に吹き降ろしてくる。 この下降気流による冷たい強風は、積乱雲の下や周囲の気温を急激に下げ、夏の暑さを和らげてくれる。また、雨が降れば、蒸発の際に地面から気化熱を奪ってさらに気温を下げる。 一方、冷たい強風は時に激しい突風をもたらすこともある。多いのはダウンバーストで、稀に竜巻が発生することがある。 夕立の雨がにわか雨なのは、積乱雲の中の気流の乱れに関係している。1つの巨大な塊に見える積乱雲でも、その中ではいくつかの気流循環のまとまり(セル。降水セルとも言う。)があり、下降気流や上昇気流の部分がそれぞれ複数存在し、まばらに分布している。このせいで、地上から見れば、積乱雲の移動に伴って雨が降ったり止んだり、雨の強さも変わりやすくなる。 夕立は雷を伴うことが多い。積乱雲が成長する過程で、水滴や氷晶がぶつかり合って発生する静電気が大量に蓄積されるためで、雲から最初の雨が降り出すのに前後して雷が鳴り出す。 また、雹や霰が降ることもある。積乱雲は、雲自身が成長する過程で上昇気流を誘発して強める。この強い上昇気流によって、雲の中の氷晶が落下と上昇を繰り返すことで、解けてくっついて凍ってという成長のサイクルも繰り返されて氷晶が大きくなり、やがて落下する。静電気は水より氷のほうが起きやすいため、雷が激しいほど、雹が降る可能性も高い。雹が降るのは上昇気流が弱まり始めたときが多く、雹が降り出したら夕立が収まる前兆ともいえる。 雨は強いが継続時間は短く、せいぜい2〜3時間であり、範囲も狭く数キロメートル四方程度であるため、水害の規模は小さい。道路の冠水や小規模河川の氾濫が起こったり、山間部の傾斜が急な河川では鉄砲水が発生することがあるが、大規模な洪水が起こることはほとんどない。ただ、落雷による被害が起こる場合があり、ちょうど夏休みの時期で外出が増えるため、屋外で被害に遭う可能性は高い。また、稀にダウンバーストや竜巻による被害が発生することもある。 夕立が終わった後は雲も消えて晴れ間が広がり、気温も下がっているため過ごしやすくなる。但し、暑気が抜けきらないと、雨で湿度が上がり非常に蒸し暑くなることもある。虹が発生することも多い。 夕立を起こす積乱雲は、東寄りに移動することが多いが、春や秋の低気圧や高気圧が同じように移動するのに比べ、その頻度は低い。夏の時期は強い偏西風が日本の北方に北上してしまっているため、日本上空の偏西風が弱く、夏の南東季節風の影響力が強いためである。気圧配置次第ではさまざまな方向に積乱雲が移動するため、その日の風の状況を知らなければ移動方向を予測するのは難しい。

秋雨

秋雨(あきさめ)とは、日本において9月中旬から10月上旬にかけて降る長雨のこと(年によりズレがあり、8月下旬や9月上旬でも生じる場合もある)。秋の長雨、秋霖(しゅうりん)ともいう。 夏から秋に季節が移り変わる際、真夏の間本州一帯に猛暑をもたらした太平洋高気圧が南へ退き、大陸の冷たい高気圧が日本海や北日本方面に張り出す。この性質の違う2つの空気がぶつかる所は大気の状態が不安定になり、秋雨前線が発生する。梅雨前線と同じく、前線を挟んで夏の空気と秋の空気とが押し合いをしているため、前線は日本上空を南下したり北上したりする、こうして長雨が続く。 秋雨の原因となる高気圧は主に3つある。1つ目はシベリア高気圧と呼ばれる高気圧である。シベリア高気圧は冷たく乾燥したシベリア気団から構成されていて、高気圧から吹き出される風も冷たく乾燥している。2つ目は秋特有の移動性高気圧と呼ばれる高気圧である。移動性高気圧はやや温かく乾燥した揚子江気団から構成される。3つ目は太平洋高気圧で、温かく湿った小笠原気団から構成される。 オホーツク海気団と小笠原気団のせめぎ合う中で北上する梅雨前線は、平年で8月上旬ごろには中国の華北地方〜朝鮮半島北部〜北海道付近にまで達し、勢力が弱まって次第に消滅する。そして日本付近は小笠原気団からなる太平洋高気圧、中国大陸は揚子江気団からなる停滞性の高気圧に覆われ、東アジアのほぼ全域で本格的な夏が続く。 一方8月ごろには、偏西風の強い部分(ジェット気流)が中国北部付近からオホーツク海付近にかけての地域に北上し、流れも弱くなる。しかし、8月半ばを過ぎるころには、次第に偏西風が南下を始め、秋の空気もそれに伴って南下してくるようになる。 8月中旬から9月上旬ごろになると、太平洋高気圧が日本列島から離れたり近づいたりを繰り返すようになる。また、夏の間周りよりも相対的に気圧が低かった大陸の気圧が上がり始め、移動性高気圧やシベリア高気圧が勢いを増してくる。太平洋高気圧が離れたときには、そこに偏西風が入り込んで移動性高気圧と低気圧が交互にやってきて、晴れと雨が繰り返すような天気が訪れるようになる。このような天気が次第に増え始め、晴れ続きの夏の天気の間に雨がやってくるようになる。 これが秋雨の始まりである。早いときには8月中旬、普通は8月下旬から9月上旬ごろに寒冷前線が南下・東進するようになる。このような天気を経て、次第に低気圧とともに前線が発生し、停滞するようになる。 9月中旬から下旬ごろになると、寒冷前線が停滞前線に変わり、停滞するようになる。停滞する期間は長くて数日間で、あまり長続きはしない。天気は周期的に変わることもあるが、全国的にぐずついた天気が多くなる。 10月になると、太平洋高気圧は日本の東から小笠原諸島にかけての海上に完全に後退する。秋雨前線の停滞はまだ続くが、偏西風が日本の上空に南下してくるので、ジェット気流が高気圧や低気圧を押し流すことで天気が移り変わりやすくなり、晴れも増えてくる。 10月中旬から下旬になると、秋雨前線は日本の東海上に抜け、途切れ途切れになって弱まる。 このころには、日本列島付近を移動性高気圧と低気圧が交互に通過し、からっとした晴れと雨が交互に訪れる、典型的な秋の天気となる。 梅雨とは反対に、末期よりも初期の方が雨が強い。基本的に、秋雨前線は梅雨前線よりも弱く、前線が停滞前線ではなく寒冷前線や温暖前線になったり、前線として現れない気圧の谷となったりすることも多い。そのため、くもりの天気が続いたり、しとしとという弱い雨が降ることが多い。しかし、大気が極度に不安定となって大雨の条件がそろうと、梅雨をもしのぐ大雨となることがある。 とくに、秋雨の時期は秋の台風シーズンと重なっているため、しばしば台風から秋雨前線に向かって湿暖気流が流れ込み、積乱雲が発達して大雨となり、大規模な水害を引き起こす場合がある。また、上空に寒気が流れ込んだり、収束線が通過したり、低気圧が発達して前線が発達したりすると、大雨になることがある。 また、梅雨の雨量は西や南にいくほど多くなるのに対して、秋雨の雨量は北や東にいくほど多くなり、正反対となっている。 秋雨前線の場合は通過後に寒気がやってくることがあり、通過の前後で気温が数℃〜十数℃低下して急に冷え込むことがある。また、高山や寒冷地では霙や霰、雪が降ることもある。 梅雨のない北海道でも秋雨はある。これは、秋雨の場合は前線を作るシベリア高気圧や移動性高気圧がはじめからしっかりと勢力を保っているためである。逆に、沖縄や奄美付近では、前線が訪れる前に太平洋高気圧が東に退き、前線が来ても勢力が弱いため秋雨はない。 梅雨と違って、始まり・終わりが明確でないことが多く、梅雨入り・梅雨明けに相当する発表はない。また、東南アジアから東アジアまでの広範囲で起こる梅雨とは異なり、日本周辺にのみ見られる現象である。

ゲリラ豪雨

ゲリラ豪雨(ゲリラごうう)とは予測が困難な集中豪雨を指す語である。 使用されはじめたのは意外に古く1970年代にさかのぼる[1]。時代背景として1960年代までは気象災害による死者、負傷者の最大の原因は台風であった。しかし伊勢湾台風のあとで災害対策基本法が制定され、防災のためのインフラストラクチャーが整ってくると事前予測が可能な台風の被害は減少していった。その一方で、梅雨前線などに伴う集中豪雨の被害が相対的に目立ってくるようになった。そして従来の気象台による荒い観測網では予測困難な集中豪雨に対し、ゲリラ豪雨の俗称が与えられるようになったのである。ゲリラの語には突然発生すること、予測困難であること、局地的であること、同時多発することがあることなどのニュアンスが含まれている[2]。 このような集中豪雨の発生を捕捉するために、1970年代にアメダス観測網の整備が行なわれた。また気象衛星・ひまわりにより、雲の動向を網羅的に把握できるようになった。数値予報の精度向上も集中豪雨の発生の予測に大きな役割を果たした。このようにして梅雨前線に伴って発生するような集中豪雨ではまったくの不意打ちになることは少なくなった。 最近ではゲリラ豪雨の語は主にマスコミによってさらに予測困難な局地的な短時間の豪雨に対して用いられるようになってきている。これらの豪雨は10km四方程度のきわめて狭い範囲に1時間あたり100mmを超えるような猛烈な雨が降るが、雨は1時間程度しか続かないという特徴がある。これは前線等に伴って次々に積乱雲が発生、通過して大雨になる従来の集中豪雨とは明らかにタイプが異なる。都市の下水は一般的に最大降水量として1時間に50-60mm程度を想定しているため、これを超える雨量では短時間であっても処理しきれずに都市型洪水を発生させる。このような豪雨はヒートアイランド現象と局地風によって積乱雲が著しく発達し、もたらされている可能性が指摘されている。このような豪雨を捕捉するために、数値予報モデルの精緻化や雨量や雲の中の水滴の直径を計測できる新しいタイプの気象レーダーの設置が進められている。

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